承認欲求の考察

承認欲求をキーワードに、人間心理や社会を考察します。

支配欲と敵の正体

前回において生身の感覚を膜で遮断されているために幸福なはずが空虚さを伴う、この空虚さがグル商人の自分はだめな人間かもしれないという感覚の正体だと述べました。承認欲求とは自分はOKであると信じたいことだとこのブログでは定義しています。言い換え…

空虚な幸福

コミュニケーションと承認欲求に関する四つの方向性についてこれまで数回にわたり考察しました。承認欲求もコミュニケーション能力も高いグル商人と名付けた極に重点を置いたのは、社会の成功者モデルとしてそれを目指す人が増えているように思うためです。…

なぜ嘘をつくのか その2

「バカ正直」「嘘も方便」という言葉の存在からは、嘘は日常生活にありふれたことのように思えます。すべての嘘は承認欲求と関係するものなのでしょうか。方便だと考えられる可能性が高い幾つかの小さな嘘を例にして考えましょう。A「今年のクリスマスパーテ…

なぜ嘘をつくのか その1

平気な顔で壮大な嘘をつく人が存在します。なぜ嘘をつくのでしょうか。

ラーメン屋のたとえ

前回からの続きです。今回は四つの方向性をラーメン屋に喩えて考えてみましょう。

マイノリティとコミュニケーション

コミュニケーション能力と承認欲求の関係について前回からの続きです。glicine394.hatenablog.com前回示した四つの先端は固定的なものではありません。現在どこに位置するかよりも、どの方向に向かっているかが重要です。誰でもヒキ学者のポジションになる可…

コミュニケーション能力と四つの方向性

これまで承認欲求の考察の中で何度もコミュニケーションに関して言及しました。そこで今回から承認欲求とコミュニケーション能力の関係について考察します。 承認欲求が強い人はコミュニケーション能力が低い、いわゆるコミュ障であるというイメージがあるか…

序列 その5 経済格差について

前回平等について言及しましたが、この言葉は非常に誤解を生じやすいものです。今回はその補足も兼ねて、格差について考察します。格差と言ってまず思い浮かべるのは経済格差です。経済的に豊かな人と貧しい人が存在します。 世の中には経済格差は全く存在す…

序列 その4 平等は絵に描いた餅か

「序列はないなんてただのキレイゴトではないか、実際は社会には序列があってみんな下に落ちないように必死で努力しているのだ」このような理屈で序列を受け入れる人が存在します。キレイゴトとは建前だけで現状はそうではないものという意味です。絵に描い…

序列 その3 親子は平等か

今回は人間の優劣としての序列とは何を意味しているのかについて、親子関係を例にして考察します。親子の立場の違いは人間としての序列ではありません。前回述べたような役割の違いです。 親は子供を養育する義務があります。それは子供の安全を確保すること…

序列 その2 社会的役割

人間の優劣のランク付けとしての序列が社会に存在するかどうかを考察する第二回目です。人間社会で生存する上で、誰もが何らかの役割を持つことがあります。それは父親や子供など家族としての役割だったり、警察官や教師など職業であったり、社長やPTA会長な…

序列 その1 選別のための序列

前回人間に社会的な役割の違いはあっても序列はないと書きました。しかし現実には社会に序列は存在すると感じることが少なくないでしょう。 それは人間の優劣のランク付けとしての序列なのかを数回にわたって詳しく考察してみましょう。まず頭に浮かぶのは入…

偉そうだと思われること

前回苦手なタイプだと思われる理由のひとつに偉そうだと思われることを挙げました。 相手に偉そうだと思われるのではないかという不安から自分の考えを述べることを控えるケースは決して少なくないと思われます。 あるいは偉そうと思われないための予防線を…

デモに参加しない理由

頻繁にデモに参加する友人から「なぜデモに参加しないのか知りたい」というお題をもらいました。彼は政府の推進するある政策は取り返しのつかない重要な問題であり、デモに参加して多くの国民は反対していることを示して政治家に圧力を掛けなくてはいけない…

同調圧力 その5 同調しないときに起こること

前回のつづきです。婚約者の家ですき焼きを食べることになったあなたは、皆が口にした箸で鍋をつつくことに汚いという感情を持ち、取り箸を使うか先に自分の分を取り分けることを申し入れます。しかし相手は受け入れてくれません。相手の受け入れないという…

同調圧力 その4 同調するかどうかの選択

今回は具体例から考えることにしましょう。 婚約者の実家に招かれての夕食はすき焼きです。あなたは皆が一旦口にした箸で同じ鍋をつつくことに嫌悪を感じます。不潔だから嫌だと言えば、皆に気を悪くされそうで心配です。どうしたらいいでしょうか。 同調圧…

同調圧力 その3 回避する方法

これまでなぜ同調したがるのか、なぜ他者にも同調を求めるのかを考察してきました。是非前二回を読んで下さい。これを理解すれば同調圧力のかけ方は容易に導き出すことができます。同調圧力の掛け方は以下の7つです。典型的なせりふを挙げます。 1 仲間だろ…

同調圧力 その2 他者に同じ振る舞いを求める理由

前回を復習しましょう。 1 みんなと仲良くすべきという条件づけからのショートカット 2 管理する側の都合による条件づけ 3 経験知 4 判断回避 以上の理由から、みんなと同じが良いという価値観を身に付けるというところまで話しました。自分が他者に同調する…

同調圧力 その1 人と同じがいいと思う理由

時々女性向きの匿名掲示板で、化粧せずスッピンで外出することは是か否かという議論が起こります。1)個人の自由だ、2)状況によりけり、3)化粧すべきだという三つの見解に分かれます。最後の見解はルールが存在しない状況で他者が自分と同じように振る舞う…

「本当の私」の落とし穴

前回承認欲求は生身の感覚にチューニングすることを遠ざけるという話をしました。こうあるべきという像に自分を当てはめようとしても生身の感覚が凌駕する場合があります。今回はその時に何が起こるかについて述べます。生きている限りこうあるべきという規…

押しの強さと個性の希薄さ

承認欲求が強い人は自己アピールのために自己愛が強いと思われがちです。愛とは執着のことであると定義するならば、確かに承認欲求は自己愛の強い状態です。どんな話題でもつい自己に引き寄せてしまいます。言い換えれば、「自分」が頭から離れない状態です…

承認欲求がない状態とは

承認欲求はONかOFFかの二項対立ではなく、グラデーションがあります。 現代社会で承認欲求から完全に自由な人は稀な存在です。承認中毒状態になっている人も存在しますが、ほとんどの人は承認欲求が生じている時間よりもそうでない時間の方が多いでしょう。…

象を撫でる

前回、現実を二項対立や序列のような分かりやすい世界であるかのように錯覚すると書きました。今回はこの点をもう少し詳しく考察します。群盲象を撫でるという仏教説話があります。盲人ばかりの村に初めて象がやって来ました。村人たちは大きな象を撫でて「…

思考のショートカット

私たちは多くの行動を自動化しています。例えば自動車の運転中にひとつひとつの動作に細心の注意を払うのは、初心者の間か車の調子が悪い時くらいでしょう。同様に思考も、プロセスの自動化による単純化、すなわちショートカットが行われます。例えばAさんに…

被害者意識について

承認欲求の発現には「俺ってすごい」という自己陶酔モードと、「私は被害者なんだから悪くない」という被害者モードの二つが存在します。今日は後者について考察します。すべての被害者意識が承認欲求に関連する訳ではありません。何らかの被害に対して、償…

3つのキーワード その3「信じたい」

今回は「自分」「OK」に続いて三番目の承認欲求キーワード、「信じたい」について考えます。「信じたい」というのは、「知りたい」と対極をなす観念です。この二つはどう異なるのでしょうか。 「知りたい」というのは、知らないという認識が前提にあります。…

3つのキーワード その2「OK」

今回は「自分」「OK」「信じたい」という承認欲求の3つのキーワードのうち、「OK」です。 人間はこうでなければならないという思い込みを、検証することなしに何となく受け入れている人は少なくありません。社交的でなければならない、働いて自立しなければ…

3つのキーワード その1「自分」

私の承認欲求の定義は、自分はOKであると信じたい気持ちであると前回述べました。今日は「自分」「OK」「信じたい」という3つのキーワードのうち、「自分」について考えてみましょう。例えば英語のテストの成績が悪かった場合に、「英語のテストの成績」に注…

承認欲求と呪縛のループ

このブログは承認欲求をキーワードに、生きることの苦しさや、人間関係の確執、いじめ、カルト、貧困、戦争などの苦しみを生み出す社会現象に関して考察し、それらから自由になる道を探ります。承認欲求とは何でしょうか。 その定義は人によってさまざまです…